「プライド」とは?
自分の存在そのものに対する、自尊心や
学問や仕事、研究等で何かを達成したり
高価、貴重なものを持っていることによって得られる
満足感や自信のようなもの。
後者は、他者よりも優れているとか、日本初だとか
他との比較で感じることが多いように思います。
例えば勉強も運動も苦手な、クラスでもぱっとしないA君。
彼が何かのきっかけで猛烈に数学を勉強して、クラスで一番になったとします。
「すごい!」「見直した!」「頭いい~!」
A君は生まれて初めて、クラスで注目の的、人気者になりました。
「よし、 数学だけは誰にも負けない! 勉強するぞ!」
この称賛を浴びて生まれてた彼の「プライド」は
彼に自信とやる気を与え、この場合はプラスに働きました。
では、社内でも仕事のできる女 Bさん。
その聡明な仕事っぷりに、多くの部下に慕われていましたが
ある時、自分の可愛がっていた部下に、その地位を抜かれます。
この時にカチンときたのは、彼女の「プライド」から
部下の頑張りの成果を素直に喜べず、嫌な女へと変貌していきます。
この場合の彼女に対しては
「しょうもないプライドは捨てたらどう?」と言いたくなるかもしれません。
「あんたにはプライドも無いのか~! もっとプライドを持て!」
「そんなくだらないプライドなど、捨ててしまえ!」
どちらも真逆ながら、どこかで聞いた言葉のはずです。
という事は、「プライド」という感情そのものに、
良し悪しがあるのではなく
そこからやる気や自信に繋がって
頑張る原動力となっていくのか
それとも、自分の主義や考え方への異常なる固執や
はたまた嫉妬にまで囚われてしまうのか...
私達のおかれた背景や人道的なステージによって、
良し悪し、要不要が生まれるようです。
また少し視点を変えてみると
飢餓や病に怯えて、生きる事すら難しい国の人々には
プライドが何かすらわからないかもしれません。
そう思うと、プライドが生まれるという事は
ある意味有難いことだとさえ感じます。
ここまで「プライド」を例えにとりましたが
どんな感情であってもそこに執着しすぎたり
その一点しか見えなくなってしまうと
よからぬ第二感情へと変化していき
排他的になってしまったり、他者を傷つけたり
何より自らを、苦しめる種を作ってしまうかも...という事です。
自分の中に芽生えた「プライド」と
もっと広くいえば「感情」と
否定するでもなく、固執しすぎるでもなく
心を大きく、上手に付き合っていきたいですね。